昆虫ホテル(インセクトホテル)
昆虫ホテルとは多様な生態系をつくるシステムです。
昆虫は大切な生態系維持のための構成員なのです。
昆虫がいなくなれば生態系のバランスが崩れます。
2023年~北地区自然学習ゾーン「モッパちゃんの森」で昆虫ホテルを設置
ミツバチがいなくなってしまうと、人類は数ヶ月で絶滅するともいわれています。近代化された都会では昆虫の数も減っているのです。
ヨーロッパのイギリスやドイツなどではガーデニングとして公園や民家の庭などに設置されています。
「昆虫は嫌」という人は多いのですが、殺虫剤や農薬を使って昆虫を追い払うことは害虫だけでなく多くの昆虫たちをも追い払ってしまうことになります。結果として生態系に影響を与えることになります。
昆虫が鳥を引き寄せ、蝶や蜂がやってきて生態系が豊かになり、植物が豊かに育ちます。
昆虫ホテルは廃材や落ち葉や竹筒などを使って虫の巣箱を作り、虫の繁殖や越冬する場所を作り、豊かな自然環境づくりを目指します。
久宝寺緑地では、植物の受粉に力を貸してくれるドロバチたち専門のホテルを作ることにしました。
・オオフタオビドロバチの竹筒に作った巣
泥でフタをして、卵は天上から糸で吊るされ守られている。
・活動時期は初夏から秋、作った巣に卵を生み獲物を運ぶ。
・フタをされたドロバチの巣
ハチの種類により草や苔、泥等を使用する。
ドロバチの生態
巣の特徴:約1〜2匹
巣の規模:約1〜2匹小規模
営巣場所(自然):植物の枯れた茎、枝、木材の穴、窪みなど
営巣場所(家):ベランダ、軒下、床下、屋根裏など
ドロバチの種類
ドロバチは他の蜂よりも攻撃性が低い。
ドロバチは害虫である青虫を捕獲してくれる。
危険性 刺激しなければ攻撃しない。
性格は温厚。
2023年に設置した昆虫ホテルは、どうなっているのでしょうか。6月頃、レッツ久宝探検隊により、「モッパちゃんの森」昆虫観察エリア内に設置されました。 当初、ブロックの上に設置していましたが、アリに占拠されていたので、細かな小枝などは取り払い、木に穴をくり抜いたものだけの仕様で、高床式に改良しました。
昆虫ホテルが、着々と昆虫のお客さんに利用されているようです。
今回のお客さん「オオハキリバチ」ってどんなハチ?
大型のハナバチ。雄成虫は6-8月、雌成虫は8-10月に出現。
ハキリバチは植物の葉を切り取り、それを使って巣を作ることからこの名があるそうです。オオハキリバチは葉でなく松や杉のヤニを使います。ハギ、クズ、アオギリ、トウネズミモチなどの花から花粉と蜜を集めて花粉団子を作り幼虫の餌とします。幼虫のための巣は、既存の筒状の構造も利用して作ります。
巣作りは筒の奥の方から始めます。集めてきた松や杉のヤニで壁を作り、そこに花粉団子を詰め込み一定量に達するとその上に卵を産みます。乾燥しないように木のヤニと木屑を混ぜたもので壁を作り部屋を作るらしいのです。そしてまた壁で蓋をして新たな壁の中に花粉団子を詰め込み産卵。産卵しては蓋をし一定の間隔で仕切られた部屋が数珠繋ぎになった状態です。奥のものほど古い部屋になります。最後の入口は泥で蓋がされるそうです。1匹のメスのみで行われる巣作りです。お母さんバチの家づくり、感心してしまいますね。
つぎ(2024年)の夏には?
今年に産み付けられた卵が順次孵り、先に生まれている雄たちが、奥の部屋から生まれてくるメスを待つ姿が見られるかもしれませんね。
Posted by 管理人 at 16:44 パーマリンク
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